sigilをソースコードからビルドする

電子書籍ってどうやって作るんだろうと思って調べたときによく目にするSigilというフリーソフト。
ちょっと興味が湧いたのでインストールしてみることにしたのですが…。

SigilのHPで現在の最新のバージョンを確認すると1.2.0でした。
一方dnfコマンドでインストールできるSigilを調べたところ、古いバージョンしかなかったのでビルドすることに。

Building Sigil on Linuxを参照します。書いてある手順をそのまま実行したので以降はその記録になります。

冒頭に書いてあるビルドに必要なパッケージは、以前kritaをビルドしたとき使ったものがそのまま使えたので、私の環境で新たに入れたのはqtwebengineというものだけでした。
#dnf install qt5-qtwebengine-devel
ソースコードと新しく作成したビルド用のディレクトリsigil-buildを同じ階層におきました。
$ ls
Sigil-1.2.1  sigil-build
ソースコードが入っているディレクトリの名前を、手順に書いてある通りsigil-srcに変更しました。
$ mv Sigil-1.2.1 sigil-src
cmakeを実行する。
$ cmake -G "Unix Makefiles" -DCMAKE_BUILD_TYPE=Release ../sigil-src
-- Using Bundled ZLIB
-- Using Bundled MiniZip
-- Using Bundled Hunspell
-- Using Bundled PCRE
x MJ/
x MJ/config/
x MJ/config/local/
x MJ/config/local/SIGIL_EBOOK_MML_SVG.js
x MJ/MathJax.js

…

x MJ/jax/output/SVG/fonts/TeX/Caligraphic/Regular/
x MJ/jax/output/SVG/fonts/TeX/Caligraphic/Regular/Main.js
x MJ/jax/output/PreviewHTML/
x MJ/jax/output/PreviewHTML/jax.js
x MJ/jax/output/PreviewHTML/config.js
-- Configuring done
-- Generating done
-- Build files have been written to: /home/fukari/sigildev/sigil-build
makeする。
$ make
Scanning dependencies of target sigilgumbo
[  0%] Building C object internal/gumbo/CMakeFiles/sigilgumbo.dir/attribute.c.o
[  1%] Building C object internal/gumbo/CMakeFiles/sigilgumbo.dir/char_ref.c.o
[  1%] Building C object internal/gumbo/CMakeFiles/sigilgumbo.dir/error.c.o

…

[ 98%] Building CXX object src/CMakeFiles/sigil.dir/qrc_main.cpp.o
[ 98%] Building CXX object src/CMakeFiles/sigil.dir/qrc_About.cpp.o
[ 99%] Building CXX object src/CMakeFiles/sigil.dir/qrc_javascript.cpp.o
[ 99%] Building CXX object src/CMakeFiles/sigil.dir/qrc_icon.cpp.o
[ 99%] Building CXX object src/CMakeFiles/sigil.dir/qrc_dark.cpp.o
[100%] Linking CXX executable ../bin/sigil
[100%] Built target sigil
makeが完了したら管理者権限でインストールします。
# make install

インストールが完了しました。

更に手順に沿って進めると、次にプラグインのテストをするように書いてあるのでここからテスト用のプラグイン(testplugin_vXXX.zipといった名前のもの)をダウンロードしました。いくつかバージョンがあるみたいだけど、違いがよくわからなかったです。
(全部試してみたところ特に問題がなかったから、まぁいっかーという…🥳)
プラグインを利用する上で必要なパッケージがインストールされているかをチェックしてくれるプラグインのようです。

Sigilを開いて上部にあるメニューから プラグイン>プラグインの管理>プラグイン とたどります。「インタープリター実行ファイルパス」の欄が空白だったので「自動」のボタンを押してパスを設定しました。

更に、下のプラグインの追加/削除の欄で「プラグインの追加」のボタンを押して、先程ダウンロードしてきたテスト用プラグインのzipファイルを指定しました。

OKボタンを押して、再び上部にあるメニューから プラグイン>編集 とたどると、先程追加したテスト用プラグインが表示されるので選択します。プラグイン実行の窓が開いて実行されます。ログにFailureとかいう文字が見えたりするんですけれど、「状態」がSuccessになっているのでこれで良しとしました💦

使っていて不具合が出たら対応しよう。
おしまい。