使っているディスプレイによって、表示できる色の多さが違うって知っていましたか?
画像をどの端末から見ても同じ感じの色で表示するために、いろいろな工夫がされていることを知っていましたか?
私、今回きちんと調べるまで全く知りませんでした😅
ブログに貼った画像が意図した色で見てもらえてないかもしれないし、私が今見てる画像が作者の意図した色で表示されてないかもしれない。
今日は調べたことをまとめておきたいと思います。
カラープロファイルの削除が原因で画像の色が変わってしまってた件
前回の記事の作成中に、ファイルサイズを小さくしたjpeg画像の色が元の画像と少し変わってしまうことに気が付きました。
鮮やかな朱色がある画像だったので、色の変化がとっても判りやすかったのです。
さっそく調べてみると、ファイルサイズを小さくする処理でカラープロファイルというものが削除されてしまっていることが原因だと解りました。
画像には、それがどういった機器で作成されたのか、いつどこで作成されたのか、などといったメタ情報といわれる情報も含めることができます。私のjpeg画像には、そういったもののうちDisplay P3というカラープロファイルが含まれていました。
カラープロファイルは、画像が他の端末のディスプレイで見た時にも同じように見えるよう調整するために使われます。カラープロファイルには色々あるようですが、よく使われるものにDisplay P3やsRGB、Adobe RGBといったものがあるようです。
で、これらが具体的にどういったものなのかと例えると、絵を描くのに16色のクレヨンを使うのか24色のクレヨンを使うのかということを表しているようで、sRGB<AdobeRGB<Display P3と色数が多くなります。
試しにDisplay P3(今回問題になった画像に付いてたもの) とsRGB(kritaで利用されているもの)のカラープロファイルを、専用のビューアで見てみました。下の画像は色度図と呼ばれるもので、色の付いている範囲が人間の目で認識できる色を表しており、そのうちの三角形で囲まれた範囲がその画像を表示するのに利用できる色を表しています。「範囲」を示すのに色域という言葉を使うようです。
今回問題となった画像は、ファイルサイズを小くするときにカラープロファイルが一緒に消えてしまい、色を調整する情報がないのでディスプレイ側に都合の良い色でそのまま画像が表示されてしまったようです。私の勝手な解釈ですが、とりあえず持っているクレヨン(色数が少ない)で描きました!という状態だと思います。
【連載】制作者のための「Webカラマネ講座」 Webブラウザ編
というわけで、これからイラストをブログにアップする際はプロファイルを設定してみようと思います。
kritaでカラープロファイルをどう扱うのかも、後でゆっくり調べてみよう。
で、ここまでで全く意識していなかったのですが、プロファイルを読み込めるソフトウェアを利用しないと画像にプロファイルが適用されないそうです。今回画像を確認するのに使った画像ビューアもブラウザもプロファイルをきっちり読み込むので、そこのところは問題ありませんでした。もちろんkritaも大丈夫です。
使ってるMacBook Airのディスプレイがしょぼしょぼだった件
いろいろ調べていると、ディスプレイによっても表示できる色の多さが違うということがわかったので、自分が使っているディスプレイについて調べてみました。
私のPCは以下のサイトで詳しく検証されていたので、参考にしてみます。
Apple MacBook Air 11-inch (2014) Review
Color Gamut(色域)って項目を見てみると、61%とありました。
これはディスプレイが表示できる色はsRGBのうちの61%が表示できてますよ、ってことらしい。ねえ、ちょっと酷すぎでは!?😱
実は水彩ブラシで風景を描いていたときに、なんかよくわかんないけど緑色が上手く作れなくてストレス溜まるんだよなぁ〜とか思ってたんだけど、ま、まさかね…
第1回 大事なのは“正しい色”を表示できること――液晶ディスプレイの「色域」を理解しよう
こちらのeizoさんのサイトで、色を正しく表示するのを目的としたディスプレイがあることを知りました。
普段何気無く見てる写真やイラストって、ものすごく調整されているんですね。
作者の意図したものが見えるように、もうちょっといいディスプレイが欲しくなりました。
こういった話題で必ず出てくるキャリブレーションについて
ディスプレイは、同じ製品でも同じ色を表示するのに個体差があるそうです。
その個体差をなくすために、キャリブレーションと呼ばれている調整を行います。
これをすると、ディスプレイに正しい色を表示させるためのディスプレイ用のカラープロファイルが作成されるそうです。先ほどは画像のカラープロファイルの話でしたが、ディスプレイにもカラープロファイルがあるんですね。
私のしょぼしょぼPCでも「正しい色」に合わせれば少しはマシにならないものかと思ったのですが、上記のサイトでざっと理解した感じだとキャリブレーションはハード寄りで行う調整なので、そもそもしょぼいディスプレイでやったところであまり意味がないかもなという印象でした。機械のお値段も高いし元が取れない💦
普段はfedoraで絵を描いているので、MacOS側で利用しているカラープロファイルを取ってくることにしました。(デュアルブートなので…)このカラープロファイルはMacBookAirの出荷時にキャリブレーションしたものらしいので良いのではないでしょうか。たぶん。
で、適用してみたんですが、なんかえらい黄色いな🤔
調べたところによると、ディスプレイのメーカーの癖だったり経年劣化でディスプレイがだんだん黄色くなってくるみたい。再調整しないとだめなのね。
どうしたもんかと思っていたんですが、macにはディスプレイキャリブレータアシアスタントというものがあって、キャリブレーションできるらしいのです!専用の機械と違って自分の目で見ての調整だから、どこまで正確なのか不安はありますが…🤔
ともあれ、macOSに切り替えてこちらのサイトを参考に調整してみました。
MacBook Pro 「ディスプレイキャリブレータ・アシスタント」
生成されたカラープロファイルをlinux側にもコピーします。ファイルを右クリックすると“ICCプロファイルのインストーラーで開く”という選択肢があるのでクリックして読み込みます。
OSのメニューから、設定>色 と選択して、Appleのデバイスを選択したままプロファイルの追加で先ほどのプロファイルを追加します。
黄色くなくなりました。これでしばらくやってみようと思います😊
……そろそろPC買い換えたいな。
参考
カラープロファイルとは?-カラープロファイル理論編-
ICCのサイト
カラープロファイルで色を正しく扱う